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  • 2012.09.21 Friday
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醜悪

目の前で繰り広げられる悲哀にいつしか心すら麻痺してしまった
そして今はただ目の前の敵を薙ぎ倒すばかり

幾度となく幾人と言わず
薙ぎ倒してきたはずのあの虫けらは、それでも尚何処からか沸いでてくる。

ついに我らは砦を奪われ
愛する者が待つ我らの村さえも攻め行ってきた

種が違う、生存が。
彼らは残酷にして残虐

嗚呼何故共存の道は現れなかった?

憎むべきはサンドリア
憎むべきは全ての人間ども



+++

小さな我が子がようやく歩けるようになった頃だった。
「お宝よこせえっ!」
そのような叫び声が聞こえてきたのは。
勿論、戦闘部隊は直ぐ様人間共に立ち向かった
非戦闘部隊を逃がす、その盾となる為に…その身をはって
だが、彼らは残虐にして残酷
数分という時間すら稼げない程のスピードで、戦闘部隊は地に沈んでいった

ならば…ならば、と
村長自らが赴き、村の宝を全て明け渡したという
地に頭をつけ…人間に降伏する辛さを抑え、何とか村の者の命を…と。

―その願いは叶わず。

一人でも生きていれば後に脅威となるやもしれん。
そのような事を言ったらしい、村は血の海に沈んだ。
うさぎさんを殺さないで、と涙ながらに訴えた近所の子供も
人間を捕まえた時に優しく介護し、彼らの街に帰れるようにした心優しいあの娘も
ようやく歩けるようになった我が子も…


これは戦争なんかではない
これはただの虐殺だろう


我らの村からは一人も、ただの一人も
戦場に赴いた者などいなかったと言うのに


なぁ、人間どもよ
致命傷に後一歩足りなかった
そして繋ぎ止めたこの命
せめてもの反撃を



サンドリアに苦戦を強いられたあの敵の背後にはこのような背景があったのかもしれない
終わらない悪夢は 連鎖は
こうやって始まったのかもしれない

どちらの種が生き残るのか
今はまだ誰にも分からない…



かくして戦争は始まる
一方的な悪などないと知りながらも…
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沢山の感謝と愛を込めて

少しだけ照れたように笑いながら
少しだけいつもより凛々しい顔をして
拍手に包まれた道を二人は歩いてくる

今日は二人の記念するべき日


いつもは殺風景な北サンドリア噴水前
そこも今日は彩り鮮やかな花で飾られて
幸せな二人を祝福する為に笑顔で見つめる全ての人達

今日はそんな柔らかな一日のお話……



「あァン、間に合わないよっ!旦那様、私のオパーラインドレスとって!」

「全く…今日のこの日があるというに、前日まで何もオーク軍とじゃれなくても良かったじゃろうに」

「うぅ…仕方ないじゃない。あそこには民間人もいたんだよ?私達が守らなきゃ。戦える手は1つでも多い方がいいでしょ?」

拗ねたような顔をしながらも、その手は一生懸命に尻尾の毛並を整え、パタパタと準備に駆け回る彼女

「まぁそれがおぬしらしいがのぅ」

ホッホッホ、と笑いながらゆったりとした動作で白髪の頭のセットをしながら、そんな彼女を愛しそうに見つめる彼


「ほらほらっ!準備は出来たのかぃ?皆、お待ちかねだよっ!?」

そう言いながら飛び込んできたのは一人のミスラ
その肢体には普段とは見違える程に着飾った美しい衣装
その衣装にクスッと彼女は笑って微笑む

「ありがとう、ヴァレ隊長。今日のこの日を一生忘れない」


そして彼―ヒューレン―は、彼女―朔夜―の手を取り、その歩みを進める


「私達がこうして出会えたのはとても幸せな事だから」


おめでとう
二人共おめでとう
幸せになれよ

そんな言葉を聞きながら彼らは歩みを進める

サイフォスの掛け声で打ち鳴らされる爆音の花火と
ヴァレリアの合図で沸き上がる笑い声

飲まされまくって涙目のクラン
そんなクランに林檎酒を浴びせて笑っているハーディン
新たに知り合ったエルメスを口説き始めるヴェル
両手鎌をカクテルグラスに持ち帰て静かに微笑む魔女

そして
純白のオパーラインドレスに身を包みそっと寄り添う朔夜
そんな彼女を優しく見つめるヒューレン


魔法が溶けるように
楽しい夜は過ぎていくけれども

二人で誓う愛の言葉

「私は一生貴方の盾となりましょう」

「お主の前にたちふさがる敵ならばワシが倒してみせよう」


集まってくれた全ての皆に感謝と敬意を
願わくばこれからも永久の幸せを
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αシリーズ2:真実を知る事が幸せとは限らない(完結)

今日も彼は新たな情報を手にリフェール野に来ている。
今日の情報主はジュノにヒッソリと店を構えるゴブリン―彼の良き相談相手でもある―の一人。

リフェール野の奥深く、小さな洞窟の中にその薬はあるという。
効果は1日だけ、というその薬。
誰しもが欲しいと願い求める力―人の心を読む力―

「ワたしこレ商売うまイ」




その情報を手に彼は走る走る。
詩人のマズルカより早く、シーフのとんずらより早く。

幾多もの戦闘が有ったものの、それは割愛。
道すがら倒れていた冒険者を助けたのも、特別話す事ではないだろう。

そして彼は手に入れる
劇毒と書かれた小瓶を。




ゴブリンは言った。
―他のモノ飲まない瓶の名前ウソつき

これが、そうか…と。
彼はジュノに舞い戻り、ぐいっとその小瓶を飲み干す。
その胸元にはやはり、ヘンルーダを飾って。




薬を飲んで数分後。
人のざわめきに合わせて聞こえてくる少しだけもやがかかったような声。

…これが、心の声かっ!


「凄いじゃん!『っとでも言えばいいの?』」

一人の冒険者の声が聞こえる。そしてその腹黒い声も。
ジュノ内ではアイドルとしてその名を馳せていた彼女の本音は酷く聞きにくいモノで。
仲良さそうに歩いている彼女達とて、一皮むけば相手をバカにしている。
1時間もたった頃にはすっかり彼は人間不信になっていた。
世の中、いかに本音を隠して生きているのか。
作り者の仲良しごっこ、そんなモノばかりが溢れているような気がして彼は兵舎に戻る。
幸いな事に、というべきだろうか。モーグリからは心の声はきこえなかった。
モーグリに全てを話し、少しだけ涙を流す。
人は汚い、と。
あんな奴等を守る為に俺は戦うのか、と。

ふぅっとため息をつき、モーグリは少しだけ彼に怒ってみせる。
その禁断を破ったのは貴方じゃないかクポッ。
まぁいいクポッ。このままここでじめじめされても邪魔だクポッ。


そう言うと、モーグリはモーグリパールで何処かに連絡をする。
―またうちのご主人がネガッてるクポッ
―至急応援頼むクポッ

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αシリーズ:それとの出会い2(完結)

クランが訪れたのはジュノ下層
人が多い場所の方がその効力を確かめられるだろう、という判断の元だった
胸元から古そうな紙をゆっくりと開き、その文字をそっと確認する。

―…魔法の言葉
―リリカルマジカルあたっくはあと☆
―その言葉の後、ゆっくりとダンスを踊り
―千年の眠りをつむぐ樹液を首に
―さすれば願いが叶う
―さぁ、祈れよ果てなく願い
―さぁ、踊れよ開かれし未来に




…。
この呪文は唱えなきゃいけないのかな、と少しだけ眉毛をしかめながらクランはそっと台詞をもごもごと口にした。
恥ずかしい…、という気持ちが少しだけクランの顔を赤く染める。
だけど…だけど…
―漢にはやらなきゃいけない時があるんだっ!
そう決意しなおすこと3度目。
羞恥心を拭いさるのは難しい、という事実を自分自身で証明する。
だけどいつまでも此処で恥ずかしがってる訳にもいかない。
━休暇は今日まで
━明日からはまたあの戦場に戻るのだから


━よし、やろうじゃないか!



「リリカルマジカルあたっくはあと☆」

そう歌い踊りながら(ちなみにダンスモーション3と4の複合ダンス)小瓶からまるで香水を付けるかのようにそっと液体を首に垂らす。
何かをやり遂げ一つ大人になった顔をして。


そうして10分後。



━なんか良い匂いがするわ…


その言葉を皮切りにクランの周りには沢山の女性が集まってきていた。


「キター!俺の時代キター!」

「お兄さん、名前なんていうにゃー」

「す…凄く良い匂いですっ」

「べ、別に貴方と連絡を取りたいからパール渡す訳じゃないんだからねっ!」

「ウホッガルッ」


若干、違うのも混ざってはいるが沢山の女性からパール、メアドを渡されるクラン
彼女達は皆頬を赤く染め、少しうるんだ瞳で…少しだけ口を開いたままで、口々にクランに言い寄ってくる。
そう、他のナイト首やガルカ、ヒゲヒュムが羨ましいそうな瞳を向けてくる程に。


「生きてて良かったっ!」







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αシリーズ:それとの出会い1

サイフォス君からのご依頼で始めましたαシリーズです。
…αに深い意味はありません←


うちのLSメンの中で一番優し…いのはネコだと思いますが。
一番ネタの人は彼だと思います。

そんな訳で。
αシリーズ、スタートですにゃーっ!

***********************
*お題提供:サイフォス *
*主演俳優:クラン   *
***********************



┏━━━━━━━━━━━━
幾多もの戦火を潜り抜け、幾人もの猛者達がソレを手に掴む事なく破れていった。
その瞳からは血を流し…
その口からは呪いを発し…

あぁ、何故彼らはそれを求めるのだろうか…
その代償に全てを失うとしても何故…

幾多もの屍を乗り越えて
幾多もの血をその身に浴びて
そして、彼はソレを手に入れる

―彼の名はクランと言った…

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開かれた扉 4 (一応完結)

(色々な意味での)問題の一夜が明けた。
捕虜から全ての話を聞き出したヴァレリアは怒りを隠しきれずに側にあった机にその拳をぶつける。
共に話を聞いていたヴェルもまた同じように瞳を細め、何かしら小さく呟いていた。


―同時刻

牢、とは言っても石造りの部屋に閉じ込められている捕虜の元にクランと朔夜が足を運ぶ
その傍らには朔夜が一番可愛がっている魔獣の姿が。

「あぁもう。主様と捕虜に差し入れを一緒に持ってくつもりだったのに…、チャルたん、ちょっとクランの足をかじらない?」

にゃー。と鳴いたから定かではないが、不敵に牙を向きクランの方ににじりよるチャルに少しだけ朔夜も笑顔を見せる。
勿論、にじりよられたクランの顔はひきつった笑顔だったが。

「そっ、そんな事より…まさかあいつらを仕向けてきたのがあの方だったなんてなあ?」

ピシッと言う音が聞こえるくらいに朔夜の表情が固まる。
彼が話を変えようとして失敗するのはいつもの事。
やっちゃってチャル、そんな小さな呟きと共にクランの悲鳴が兵舎中に響き渡った。


―私達に…命を下したのは


○○○を使って○○○を○○○した後、捕虜は涙ながらに話し始めた。
最初から話せばまだ楽だったろうに…と哀れみの瞳を向けるヒューレンも、その相手を聞いた瞬間殺気を身に纏った。

「私達を此処に攻めいる様、命じたのはサンドリア王国宰相ハルヴァー様です」



―同日昼

ドラギーユ城内にてハルヴァーと対面する一同、と未だ涙目の捕虜

「大変申し訳ございません、ハルヴァー様…」


全てを話しましょう、と。
だから武器をお納め下したませ、城内では武器はご法度でございます、と。
ふてぶてしくも、そう言い放つとハルヴァーは護衛に下がるように命じた。


「さて、何からお話しましょう」

そう言って口を開くハルヴァー。

―私が他国との外交も行なっているのはご存知でいらっしゃいますか?
そう唐突に切り出す。
―貴方達の名前を聞かぬ日はありませんでした
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開かれた扉 3

グイドとリュクが出発した数時間後、残った皆は簡単に食事を取り各自武器の手入れを開始する。

朔夜からもたらされた情報によると襲撃は真夜中、寝静まった後
襲撃数は多数、ほとんどが雑魚である
但し、朔夜でも実在が掴みきれなかった程の相手が紛れている
その相手こそ、今までの世界で何度となく皆を血に染めた相手であろう事は容易に想像が出来た


だけども。
今の彼らの背後には信頼がある
今の彼らの背後には団長がいる
それだけで力なぞ簡単に湧いてくるというのだから…何と容易い頭をしているのだろうか


「準備はいいな?」

そうヴァレリアが小さく呟いて皆の顔をじっと見つめる
その顔には誇りが、その顔には勇気が、そして信頼が。
そして勿論。
ヴァレリアを見つめ返す皆の顔にも力が溢れている。



そして夜が訪れる。
暗闇の中に彼らもじっと身を潜めて静かに敵の襲撃を待つ。
あぁ、幾度血を流せば彼らは幸せになれるんだろう。
魔女はその姿に祝福の歌を歌ってくれるのだろうか。

やがて
小さな足音と共に…静かに扉が開かれる音と共に静寂が切り裂かれた
そして宴が始まる



「いらっしゃい、誰の使いか聞かせて貰うよっ!」

その声を皮切りに朔夜は自分の部下と共に扉に向かって散華を放つ
我が身を守るはずの分身達の姿を変え投げ放たれた手裏剣は扉から入ろうとした敵の身体を真っ赤な薔薇へと変化させ

「ほれ行け、お主ら。貴様達の出番じゃよ」

小さく口の中で何かを唱えてたヒューレンが杖を軽く振る
その刹那、彼の前にいたヴェルとハーディンはまるで鬼神の如き力で敵をねじ伏せていった

「はっ、話と違うぞっ!」

そう言い放ったのは誰であろうか。死だけは与えない程度の暴力で見境いなく潰されていってしまう

気絶した彼らを、または致命傷ギリギリの彼らを。
戦意を失った彼らを静かに縄で捕縛していくヤチルとクラン
勿論、死なないように最低限の回復だけは与えて。



1時間程立っただろうか。
扉が開かれる前と同じ静寂が訪れたのは。


「さて…と。誰からの命令か教えて貰おうかなぁ…?」

ニンマリと笑うヴァレリアに誰が教えるもんかっ!と捕虜の一人が叫ぶ。
何処の世界も損をするのはこういう奴なのだろう。

「クラン、他の子は全員牢に。ソイツだけ残して、あぁ、言いたくなかったら言わなくてもいいよ?死ぬより辛い目に合わせてあげるから。拷問じゃないけどね?」


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開かれた扉 2



―ジュノに来られたし

この急報をヴァレリアは静かに聞き、そして呟いた。

「お断りだ、と言いたい所だがそうも行かないしね…」

―だから

「伺います、と伝えて」


その返答を聞いた瞬間、ヤチルは小さく首を降る、行ってはいけない、と。
貴方がいないと未来は掴めないの、と。


口の端をにぃっと歪ませてヴァレリアは静かに自分の耳を撫でる。
誰が行くもんですか、と。


「グイド、リュク此処にっ」

そう声をかけると同時にヴァレリアの前には二人のヒュームが敬礼をして立ち並ぶ。

やるじゃん姫さん、と。
ヴェルがピューと口笛を吹いて彼女を誉め讃える。
そうだねぇ、それくらいの仕掛けはしとかなきゃね、と。



「二人共、これは極秘任務である。」

そう口を開いてヴァレリアは言葉を紡ぐ。

二人は今からジュノにチョコボで移動、但しジャグナー森林にてチョコボから降り、そこからジュノまでは徒歩で移動する事。
尚、その際に少しばかり土に汚れる、また余裕があれば少しばかり血に汚れると良し。但し無理はしないように。
そして此処からが大事
ジュノに着いたらすぐに太閤の元に駆け込み、すぐに伝える事

―我が団長は獣人に襲われ戦死しました…と。
モノの価値も分からない奴等だ、信じるだろうよ。

そう笑いながらヴァレリアは自身が毎日丁寧に手入れをしているであろう柔らかな髪に剣を当て、そっとその手を引く。

―これを証明として提出して…と



ふふっと不敵に笑うヴァレリアに対し真面目な顔をして跪き、その髪を恭しく受け取るリュクとグイド。

さてさて、吉とでるかの?凶とでるかの…?
そう言いながら少しだけ笑うヒューレン。
彼の瞳には未来が映っているかのよう、何処か遠い所を見つめていた。


「さぁ、私の可愛い手足達。準備しな。宴を始めようじゃない、未来を掴みとる為の楽しい宴をさ」



未来を諦めたなら何も残らない
誰かを信じられなければその闇に心は捕らわれる

さぁ手を繋いで宴を始めましょう
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開かれた扉

一人のミスラがいなくなって早数ヵ月、残された皆に落ち込んでいる暇などなかった
唯一の例外はヒューレン爺だったろうか
毎晩彼女を思い、飲み慣れないお酒を体内に入れているのだから…



あの日あの後
神子:ヤチルは小さく呟いた。

未来は動き出そうとしている
貴方達も準備を……






瞬く間に時間は過ぎる
通常業務、当たり前に起こる獣人との戦い、そしてミスラの抜けた穴
幸いな事に、というべきだろうか。或いは当たり前と?
仲間達は皆朔夜の変わりを見つけようとはしなかった。
彼女が慈しみ育てる魔獣達、そして彼女が行なっていた業務などは皆、彼女に連れ添い歩いていた部下達が執り行っていた。
勿論、彼らでは執り行う事が出来ない業務も多々あったものの、仲間達は文句一つ言わず処理をし続けていた。



―そして、日々は流れ続ける



約束の日はもう目の前に。

そして未来への扉は開かれる
―一人のミスラを祝福するかのように







明くる朝、ヒューレンは何かの気配を感じて瞳を開ける
ずっと感じていなかった人の温もり、あぁ、安心出来る温もり

「…主様、起こしてしまいましたか」

そして瞳に映る、求めてやまなかった存在が

「この…馬鹿が。ワシを一人にして…何か得たものはあったんだろうな?」

少しだけ泣きそうな顔のヒューレンに笑顔で微笑み返す、この笑顔が見たかったのだ…とヒューレンは心の奥で少し思ってしまう

「私を誰だと思ってらっしゃるのですか?主様。」

布団だけが二人を包んで、まるでそれは二人の秘め事のように

「ちゃんと調べて参りました、某国の不可思議な行動や書類を…主様と、私の団長の為に」







「さっさと起きなっ、この馬鹿ども!朔夜が帰ってきたんだ、素敵なお土産を握りしめてねっ!」


その朝はとても想像しく。
僕のマスターは誤って寝巻きのまま部屋を飛び出し、団長さんに怒られてたクポッ、という程に。

その彼女の声に瞳を擦りながら、全員が部屋を飛び出し大広間に集まる。
そして朔夜の無事に少しだけ胸を撫で下ろし、幾人かは朔夜の頭を軽く叩いて。

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誘いの扉―最終章その後

ひとしきり涙を流し、風に吹かれた後。
少しだけスッキリとした顔をしてヴァレリアは皆に話し始める。

―繰り返しているのだ、と
―悲劇が起きるのだ、と


「信じられない…」

そう小さく呟いたのは意外にも黒装束のミスラ。
自分の力を過信しているのか、それともその残酷な未来から目を逸らしたいのか。
―或いはその両方か

パシンッ…と。

その音が聞こえたのはその数秒後。
朔夜が主様と慕うヒューレンから頬を張り飛ばされた音。

―仲間を信じられずして何を信じるというのか?
―ワシの見込み違いだったのか?
そう一方的に朔夜を責める罵声を飛ばす。彼自身を涙を流して。



そして朔夜はふっと姿を消す。

―少しだけ時間を下さい、と小さく消えそうな言葉を残して…




「…変わる…」

そう小さく呟いたのは小さなタルタル―ヤチル


「未来…は変わる」


風を紡ぎながらヤチルは小さく呟く。
ふふふっと不自然な笑いを漏らしながら。
―信じあえるのなら、未来は開かれるよ




・―・―・―・―・


一人部屋に戻り、枕を壁に投げつける彼女。その頬は少しだけまだ赤みを残していた。
あぁ、どうして信じられなかったんだろう―信頼する彼女の発言を
だけども。
だけども。
不確かな情報を頭から信じる訳にはいかなかった。
目で見た物を信じてきた彼女だから。
―そうやって今まで生きてきたから

だけど、このままでは行けないと…
そして彼女は部屋を後にする。
少しだけでも理解しようと、その決意を胸に。



・―・―・―・―・


「たっ、大変じゃ!」

息を切らしヒューレンが広間に飛び込んでくる。
その手には一枚の紙切れ

そこには朔夜らしい丁寧な筆跡でこう記載されていた


―今はまだ全てを信じられません。
―だから
―だから私なりに調べてきます
―隠密行動は得意ですから心配はなされないよう
―必ず約束の日には帰ってきます
―ご自愛下さい
―愛すべき主様へ 朔夜






こうして物語は動き始める
終わらない悪夢を終わらせる為に
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